VOL.09

最近の「失敗しない家づくり」成功の鍵は…

「家は3軒建てないと、満足出来る家造りが出来ない」…本当?!
家は三軒建てないと満足出来る家造りが出来ない」と、昔から良く言われて来たが最近、あまり聞かなくなったのは、私だけだろうか。家づくりか、家を買うか、どちらも自分の希望に少しでも近い(満足出来る)物を選ぶことが出来る様になって来たからなのかは、一概に決め付けることは出来ないのだが、最近は展示場等で、見て、聞いて、体感できる。自分の考えていることをわかりやすく伝える事ができ、造ることが可能になったからなのだろう。
家を求めるために大切なことは、昔も今も基本的に変ることはないと思うが、そうとも言えない部分もあり、賛否両論であろう。
造ることと、買うことは同じように思えても同じでない事がある。
家を造るということは※未完成から完成へと長い年月を経て変化していくことだと考えられる。そこには人々の暮らしの中で家族の絆や子供達を含めた諸々の変化(成長)の物語(ドラマ)がある。その時代、時代に合った暮らし方に対応出来る未完成の家が、住む人によって変化し、安らぎや満足を与えることが出来き、その事が結果として失敗しない家づくりに繋がり、三軒も建てなくても満足出来る家になるのではないだろうか。その時代の暮らしに対応し、手当てをした家は使い勝手も良く、重厚を増し歴史を感じ、地域に溶け込み、人々に安心感をもたらす。その家で暮らしてる人達、家族のにこやかな笑顔が隣近所(向い三軒、両隣)に活力を与える源となり、代々住むことが出来る家として完成するのである。最初から完成された家を買うそれは買う段階の時はそれで満足する。しかし、子供の成長、親の介護などの変化にどう対応していくのか。家を求める時点では希望通り満足(ある程度)して求めた家が5年、10年と住んでいるうちに変化に対応することが難しく、我慢をするようになる。買った時は良かった(満足)が、後には不満(ストレス)が充満した家になり、その結果20年、25年での建替えは資源の無駄使いになる。
話は戻るが、家を「造る」と「買う」は良く考えてみれば、違いは明白である。一時の満足が結果としては環境破壊、地球温暖化に寄与していた…なんていうことにならないように、皆で気を付けたいものである。
※未完成の家
人の成長変化へ対応しやすいこと。親から子へそして孫、曾孫まで受け継いで行く事が可能な家を想定しての表現。